いや、別に酷評してるってほどでわ(苦笑) ただ、なきゃないでいいんじゃね?てだけよ。値段も値段だしねぇ。なにがイヤかって、但書がついてんのが気分悪いんだよな。効果の感じ方には個人差があります、とかさ。エンジンの状態にもよります、とかさ。そんな効くか効かないか、装着してみないとわからないもんに、あの値段ていったい…
まったく同じ物を、ではないけれども、小排気量車のブリーザーの取り回しの中にワンウェイバルブをつけて、効果があった、なんて記事も見たことがあるんで、それなりに効果ないこともないんでしょ。実際、喜んでいる人々もいるワケで、それならそれで結構じゃん。
オレのロバングは、内圧コントロールはしていないけれども、フライホイールは軽量な物に交換してあるんだよね。回転の上がり下がりは軽やかになるし、エンブレの効き方もカドが取れる。要は、はずみ車が軽くなるわけで、いわゆる低速トルクは削れちゃうけど、サーキットでは言うに及ばず、峠でヤンチャするにしても、低速?なにそれ、喰えるの?みたいなハナシで、どうせすぐ通り越しちゃう回転域のことだから、要らんのよ。
で、工賃込みで1万ちょいなんだぜ。考えちゃわない?
ボクサーツインは、ドカのLツインと違って、左右のピストンが同時に下がると思うので、クランク室の空気圧によるロスは、より大きいと思います。だから、効果が感じられる人なら、たぶんLツインより効き目あるんじゃないでしょうか。
そもそも、低速でギクシャクするとか、ノッキングするとか、そういうのってハードウェアで避けるものなのか、という気がするんだよね。もうちょっとだけ、回せばいいだけじゃね?とか思わない?だから、それは置くとして、ドカはエンブレが強烈、とかいうのもよく聞いたり見たりするけど、ホントかなぁ。
オレはずっと600とか650とかのシングルに乗ってたから、ドカの、少なくとも空冷2バルブのエンブレなんて、あんまり(というか正直言うと全然)気になったことないや。いやほんとに。
むしろ、すげーーー昔に、FZ250 PHAZER だったかな?250の並列4気筒でさ、15000rpmとか軽々回っちゃうエンジンの。あれを借りて初めてそういうエンジンに乗ったときは、シングルやツインなんかより、よっぽどエンブレが気になったよ。出たばかりの頃は、すげえ速い250という扱いだったけど、車格がとにかく小さかったので、そのうち女の子の御用達バイクみたいな位置付けにもなっていた記憶があるが、あんなギクシャクしやすいバイクに、初心者の女の子が乗って、ほんとに楽しいわけ?とか常々思っていたなぁ。
だって、エンブレが、というよりも、そのエンジンのレスポンスそのものが、閉じ側のみならず、開け側でもすごく唐突に感じられて、その「間」がないんだもん。車体まで動いちゃうしさ。
いわゆる、チェーンの張り変わりってヤツがなかなか出せなくて、すげえ乗りにくかった記憶しかない。
シャフトなバイクはひとまず置くとして、チェーン駆動なバイクだと、エンジン側のドライブスプロケットと、ホイール側のドリブンスプロケットがあるでしょ。で、スイングアームを支持しているピボットがある。この3点の関係を、アンチスクワットアングルとか言うじゃん。
どんなバイクでも、多かれ少なかれ、ドライブスプロケットの中心軸と、ドリブンスプロケットの中心軸つまりリアのアクスルとを結ぶ線分よりも上に、スイングアームピボットがあるような位置関係になっているはずだ。
チェーンって、1周回って輪になっているから、スイングアームの上側と下側にあるよね。リアタイヤそのものは前方に回っている状態でも、チェーンの上側は向かって前に流れていき、チェーンの下側は向かって後ろに流れていく、ということになる。
アクセルを開けて加速を始めるとき、じゃあどうなるのか、というと、ドライブが回るでしょ、で、チェーンの上側が前に引っぱられてピンと張るじゃん。で、ようやくドリブンが回り、ホイールが、ひいてはリアタイヤが回る。で地面を蹴って加速するわけだ。このとき、その位置関係から、スイングアームは下側に、つまりリアサスが伸びる向きに動こうとするんだよ。ドライブ、ドリブン、ピボットの3者の位置関係で必ずこうなる。つまり、リアタイヤを地面に押し付ける方向の力が働くわけだよね。加速で荷重が後ろに移動するってだけじゃなく、スイングアーム単体で見ても、下向きに押してくれるんだよ。
じゃあアクセルを戻したときは?いわゆるエンブレが効く状態のとき。この場合は、リアタイヤはまだ同じ速度で回ろうとするにも関わらず、エンジンは回りたがらないでしょ。だから、加速の時の反対で、スイングアームの下側のチェーンが張り、上側のチェーンがたるむことになるだろう。このときにスイングアームは?というと、やっぱり下側に引っぱられないか?オレは引っぱられると思う。
てことは、アクセルを開けた時も、閉じた時も、スイングアームは下側に、リアサスを伸ばす方向に動こうとして、リアタイヤを地面に押し付ける向きに力が働いているはずだ。
じゃあ、その途中は?アクセルを開いている状態から、閉じた時。チェーンの上側が張っていた状態から、それがたるみ、下側が張る状態に移り変わるはずだ。
オレ的には、この刹那の、チェーンの張り変わるトコロ、ここのニュアンスがすげえ重要だと考えている。サーキットでスポーツ走行をしているときは、全開から全閉、と一挙に閉じちゃうので、瞬時にチェーンは張り変わるけれども、街乗りや、峠をちょっと流す程度なら、そんなにハァッ!と閉じないでも平気でしょ?
だから、アクセルをスィッと戻して、ほんの一瞬、刹那の瞬間だけでいいから、チェーンの上側も下側も張ってない状態、てのを意識する、必ずいったんそこを通る、というようにすると、その後、チェーンの下側が張って、グゥゥゥーーンとエンブレの効力がカドが取れた状態で立ち上がってくるのがわかる。
強制開閉式の、特にCRキャブとかがついたビッグシングルに乗ると、たぶんイヤでもわかると思う。バンとアクセルを一気に全閉にしちゃうと、スロットルが張り付いて、次に開けようにもアクセルがビクともしなかったりするし(FCRはその点、スロットルにローラーがついてるので貼り付きはだいぶ低減してる)、チェーンも気でも狂ったかってほど張って、マジでプチンて切れるんじゃね?てくらいエンブレかかっちゃうからさ。でも、アクセルをスィッと間を持って閉じると、そうはならないんだ。「間」といっても、ほんとに0.0何秒とかだと思う。刹那の間なんだ。でも、自然と身に付くようになる。オレがわかるんだから、誰にでもわかると思う。
実は開けていくときも同じことで、アクセルをそっと開ける、チェーンの上側が張る、ドリブンを回す、リアタイヤが回る、地面を蹴る、というのを意識して、アクセル全閉状態で下側のチェーンが張っている状態から、フンワリと張り変えて上側のチェーンを張っていく、ていうのに馴れると、開けた途端に唐突に滑ってエラいことに、というのを未然に避け易くなる、と思う。いつもそっと気をつけているところなんだよね。
現実問題として、サーキットでスポーツ走行する場合のことを考えると、エンブレなんぞを減速力としてアテにすることなんてないよね。アクセル戻してからブレーキレバーを引くまでに空走癖があるオレごときが言うのもはばかられるんだけどさ(苦笑)
能動的に強弱をコントロールできないし、アクセルを戻した瞬間が一番強く効いて、あとは急速に弱まって消えていくような力じゃん。使えないし、減速する際の速度調節はやはりフロントブレーキですることになるよね。
でも、アクセルを戻した時、下側のチェーンが張って、リアタイヤを地面に押し付けてくれる、というのはアテになるんじゃないか?と思っている。というか、実際にすでに利用している、と思う。
たとえば峠道で遊んでいる時に、そのままのスピードで充分に曲がれちゃうようなコーナーの手前でも、フッとアクセルを戻して、倒し込むキッカケにしたりするでしょ。アレだよアレ。
エンブレで落ちる速度なんて、たかが知れているし、速度が落ちるまでに相当な距離を走らなければならないだろうが、そんな距離がない地点でも、フッとアクセルを戻して、パッと倒し込んでいる。アクセルを戻すと、それだけでも前足が入るので、キャスターが立ち、曲がりやすい姿勢になるじゃん。で、それだけじゃなくて、リアタイヤも地面に押し付けられる向きに力がかかるので、その接地感がアテになり、キッカケにできるんだろう。
だから、速度を落とす、という意味でエンブレを捉えるんじゃなくて、リアタイヤを地面に押し付ける、という意味で考えると、実はなかなかに役に立ってるんじゃね?とか思うんだ。
トラクションていうと、加速していくときの、そのタイヤが地面を蹴る駆動力、クルマを前に進める力、という意味合いで使われることが多いと思うんだけど、広く解釈すると、アクセルワークでコントロールできる駆動力、てことだと思うんだ。
としたなら、負の、つまり逆向きのトラクションがあってもいいと思う。いわゆる「タイヤの接地感」という意味合いで捉えると、よくわかる。
アクセルを戻し、エンブレが効く状態になるってことは、リアタイヤを地面に押し付けて、後ろ向きに引っぱってる状況だよな。負の駆動力とでもいうか。
で、この状態で、シフトダウンをするとしよう。バンと落として、クラッチをすぐ繋ぐと、路面の状況などによっては、ギャッとリアタイヤが地面を叩いてしまったりするかも知れぬ。
なもんで、オレもしばらくは、アクセルを戻して、ブレーキングを始めてちょっとしてから、回転がある程度落ちたところでシフトダウンしてた。そうするとショックも少ないし、楽できるからね。
でもそれだと、次の立ち上がりですげえモッサリするんだよ。回転数が低すぎてさ。しかも、オレにはヘンな癖がついていて、ついついシフトダウンするときにアクセルをあおってしまうんだ。いや、あおるだけなら別段悪くもないんじゃないかと思うんだが、そのためにブレーキの入力が波打ってしまう場合があるんだよ。そっちの方が深刻なわけ。せっかく入れた前足を、伸ばしたり縮めたりしてしまうからね。
なので、その症状をN田さんに相談したら、アクセルなんてあおらないで平気ですよ、クラッチをそっと繋げば問題ないです、というようなことをアドバイスしてもらったんだ。
で、実際に試してみると、確かに全然問題なかった。小雨の筑波で散々試したけど、せいぜいがキュッと言うくらいで、決してとっちらかったりしないんだもん。しかも、右手はブレーキングに集中できるので、相乗効果で減速区間を縮めることができたよ。クラッチの戻し方も、半クラをアテる、というほどにゆっくり戻すわけじゃないんだ。本当にそっと戻すだけで平気だった。ハイここ音読ね。「そっと」
そぉぉぉぉ~っと、とかいうほどゆっくりじゃないんだ。ほんとに「そっと」戻す程度。それだけで、グーンとエンブレの効果は立ち上がってくるけど、とっちらかるようなことはないんだ。オレごときがつけ焼き刃でできるくらいだから、誰にでもできるよ。
で、この先が実は重要だと考えているんだけど、回転が落ちるのを待つ必要は実はないんじゃないか、と思った。これについてもN田さんに質問してみたよ。
したっけ、やっぱりそうだった。アクセル全閉、ブレーキング開始、くらいの局面だと、まだ回転数はそれなりに高いでしょ?でもそこでシフトダウンして良いそうだ。ていうか、むしろ、その方がハッキリと良いみたい。
なんでかっていうと、結局はクラッチで吸収してやればいいワケじゃん。実際にはクラッチだけじゃなくて、チェーンの伸びだったり、リアホイールのハブに入っているゴム、ダンパーでも吸収するんだけども、とにかく吸収するのはそんなに難しくないんだ。むしろ、早めにシフトダウンしてクラッチをうまいこと継いでしまえるなら、それだけ高回転を保っておくことができる!次の立ち上がりが優位になるんだ。
だから、次に筑波を走るときは、より高い回転数のまま、アクセルを戻した後の早い段階でシフトダウンを終えてしまう、というのを試してみようと思っている。
でも、こんな感じに、アクセルを戻して、リアタイヤを地面に押し付けてくれている、逆向きのトラクション、みたいな考え方がそれなりに正しいとすると、スリッパークラッチってどうなんだろう?と思っちゃったりもするワケよ。
スリッパークラッチがあれば、クラッチワークとかを意識しないでも、アクセル全閉、ブレーキングにだけ集中して、シフトダウンは悪く言えばズボラにできる、というメリットはあるだろう。でも、それってリアタイアの回転と、エンジンの回転数との乖離を吸収してくれちゃう機構なワケだから、チェーンの下側が張られるか?後ろ向きのトラクション、リアタイヤの接地感が得られるか?というと、実は希薄になっちゃうんじゃないか、と思うんだ。
ある程度はバックトルクを残して中和してくれる、ならともかく、完全にカラカラに回ってしまうほど効くスリッパークラッチだと、希薄どころか、2stのようになってしまうかもなぁ、と思うと、要らないかもなぁ… なんて最近は考えてる。