2009-01-30

_ だろう限界

だろう運転、て言葉があるよね。回りのクルマや歩行者などの動きを見て、たぶん…だろう、などとこちらに都合よく解釈して運転してしまう状態とでもいうか。とても危ないのは言うまでもない。つい先日、筑波の最終コーナーでオレもやってしまった。追突はしなかったがグラベル行きを余儀なくされたものだ。

同じようなタームで、だろう限界というのを考案したぞ。これくらいで限界だろう、と自分は思っているけれども、実は本当の限界はもっと上にある、という状態を指す。

ここが限界、これが限界、と線を引いているのはオレの方なんだよな。ていうか、もっというと、オレの思い込みがオレの限界を下げている。コーナーに飛び込むとき、立ち上がっていくとき、オレより速い人なんて星の数ほどいるワケで、よほどの性能差がない限り、同じ程度にイケない間は、まだまだ限界じゃないんだ。ほど遠いんだよね。

_ ジグザグに割り出す

SPIという試験があるでしょ。Synthetic Personality Inventory の略だったと思う。適性検査の一種で、就活している学生さんなどは、狙っている企業によっては、SPIの結果を提出することを義務付けられたりしてるんじゃなかろうか。書店などに行くと、割と大きな棚をSPI攻略本みたいなのが占めていたりするから、意外と普及しているのかも知れぬ。

オレはSPI検査を受けたことはないし、試験の内容それ自体は全然知らんのだけど、試験のシステムの方にはちょっと詳しい。極めて簡単に書くと、認定試験センターというような拠点が都内などの各所にあり、そこに数台から数十台の、1台1台隔離され、監視されたPCを置いて、あらかじめ予約を入れている受験者に対して試験問題を配信する、という仕組みになっている。試験センターのPCでは、配信されてきた試験問題に答えさせる以外の機能は抑制してしまうし、試験問題も、解答も、試験時間が終われば抹消してしまうようになっている。

以前、この受験者の予約と試験の配信というシステムの構築に仕事として関わっていたことがあり、システムに要求される機能、性能といったものを打ち合わせする際に、SPIの試験問題を作っている人々と話をしたことがある。

その時に聞いて以来、ずっと頭の片隅に残っているのが、受験者の能力を見極める手法、というものだ。

受験者がとある問題を間違えたとする。すると、次に出す問題は同じ系統で難易度を大きく下げた物を出題する。その難易度で正解した場合は、最初に間違えた問題よりも少し難易度を下げた問題を出題する。その難易度で間違うと、2回目に出した問題よりも難易度を少し上げた問題を出題し… というように、難易度を上下に振りながら、徐々にその振り幅を狭めていくのだそうだ。

当時はそれを聞いて、なんだよ、配信された問題を順番に解かせりゃいいだけかと思ってたのに、動的に出題する問題を変更すんのかよ、という思いが先に来たため、それ以上の印象はなかった。

なかったのだが。

だろう限界のこととか、ふりゅっげさんにもらった「オーバースピードでコーナーへ入っていく」というアドバイスとか、そういったことと合体して、やっぱジグザグに割り出していくしかねえよな… なんてボンヤリ考えてたんだ。

今のオレの練習状況って、まぁ、たいていの人はそうなんじゃないかとも思うんだけど、この辺が限界だろう、という線、つまり「だろう限界」を自分の中で引いていて、そこへ少しずつ近づこうとする、という感じだと思うんだ。でもこれって、とても非効率だよね。少なくとも次の2点においてだけでも、否定することが可能だと思う。

  1. 「だろう限界」が本当に限界なのか、ということを実は本人が未経験。だって越えたことがないんだもん。
  2. 少しずつ近づいているつもりでも、ではあとどれくらいの余地があるのか、がはっきりしない。だって越えたことがないんだもん。

_ リカバリの練習

つまるところ、「だろう限界」を越えてみないことには、ほんとのところはわからん、てことだよな。この辺までは、考えも整理できてたんだ。

で、先日、A1でコケた後、A2を走っている人々を見ながら、ロバングの掃除や点検をしている最中に、トヨさんからいただいたアドバイスが、また濃くて、いろいろ教えてもらったんだけど、中でもガツンときたヤツをとっても簡単に書くと「リカバリの練習をするといいですよ」みたいなことを言うんだよ。

コーナーへの突っ込み、というと、ブレーキを効かせる方を頑張る人が多いけど、むしろブレーキを抜く方で頑張れ、という話から始まって、ブレーキをかけ始めるのが遅かったとか、抜くのが早すぎたとか、様々な理由で狙った通りにインに付きそこねたような状態から、あぁ~インに付けねぇよ~、ってただなっちゃうんじゃなくて、そこからちゃんとリカバリするのも良い練習なんですよ、みたいな話だった。

そっそんなの狙ってできませんよ、とそのときは思ったのだが、あらためて噛みしめてみると、確かにそのとおりだ。実際、最近はある程度通るラインも安定してきてるつもりなんだけど、考えてみれば、コース幅全体を見たときに、まだ踏んだこともない、みたいなエリアがいっぱい残っている。その辺まで行っちゃってもいいんだもんね。グラベルにさえ落ちなきゃね(苦笑) リカバリすることになれば、タイムは当然グダグダになるだろうけど、そのラップは捨てればいいだけなんだし。

肝心なのは、あらかじめ、リカバリすることになるかも、と思って気持ちの備えをしておく、てことと、リカバリする必要がある状況を招いた原因、その操作をちゃんと覚えておく、てことかな。パニクッたら目もアテられないし、なぜリカバリすることになったのか、を覚えていないのでは、次のラップに同じ箇所で調整することができぬ。「だろう限界」をジグザグに追い込めないもんね。

トヨさんは去り際に、でもほどほどにね、と言ってた(苦笑) いやまったく。肝に銘じます。「だろう限界」をほんのちょっと越えてみるだけのつもりが、本当の物理的な限界を越えてしまった、とかいうことなったら意味ないもんなぁ。

_ ダンロップコーナー

先日のA3で、ダンロップで前走車のインを差す、てのが初めてできたよ。以前から、1コーナーも1ヘアも2ヘアも、イン開けようと思っていてさえインベタになってしまいがちなのに、なんでだかダンロップだけは逆にインベタで入れないので、不思議に思うと同時に、一度は意識してインから入ってみよう、とは思っていたんだ。

結論から言うと、全然なんてこともなかった。ただ単に狭く小さく走ればいいだけ、だった。ま、当然かも知れないんだけど、いままで実際にできずにいたんだもんなぁ。

オレは1ヘア立ち上がるときに、右側を半分は残してるから、次のダンロップに向かって、そんなに左に振らなくてもアプローチできるんだけど、中には1ヘアからダンロップにかけて、コースの右端から左端まで、本当にS字を描いて斜めに横切っていく人がいるよね。目の前でそれをやられると、時々ぶつかりそうになるんでイヤだったんだけど、裏から見てるだけでどうしようもなかったんだよ。

でももう平気。タイミングを合わせて、前の人が横切ったところをヒョイと入ってしまえばいいだけだってことがわかった。まぁ、抜けるレベルの人が前走車なら、なんだけども。

思うに、ダンロップコーナーって、名前の通りダンロップブリッジが上にかかっていて、ブラインドはブラインドでも、先の見えなさ具合が他のコーナーと違うんだよね。たぶんそれが心理的なハザードになっていて、う~む、どうもインから入れぬ… みたいな感じになってたんじゃなかろうか。

最近は、むしろダンロップちょっとお気に入りというか、体の力、とくに上半身がすごくいい具合に脱力できているのを実感できるときがあるんだ。骨盤がイイ感じというか、ホールドがキマッてる状態だな。もちろん、なんかダメだ、ちょっと違う、こうじゃないよな、なんて感じるときもある。

なので、オレ的には実はダンロップコーナーってリトマス試験紙というか踏み絵というか、バロメーターにしてもいいかな、なんて思っている。

その走行枠の最初の数ラップで、ダンロップがイイ感じなときは、試行錯誤する枠にする。リカバリしてみるとか、なにか試す。ダンロップで違和感があるときは、ちょっと崩れてると見なして、トライはやめて思い切って反復練習の枠にしちゃおう。

_ 2ヘアを見たい

オレは武道の経験がないので(体育の授業でちょっとやったくらいで)、実際のところはよく知らないのだが、どうやら観取り稽古という練習方法があるようだ。みとりげいこ と読むらしい。

いや、るろうに剣心で、弥彦少年が見よう見まねで龍鎚閃を放つ、というくだりで観取り稽古という言葉が出てきて、それで覚えてたんだけどさ。わはは。ヲタクですんまそん。でも、本当にそういうことってあると思うんだよね。ここのところ、どうも2ヘアのイメージができなくて、うぅむ、と思っていたのだけど、要するに速い人が2ヘアをどう走ってるのか、をよく見てないからなんじゃないか?と思ってさ。

実際、オレは自分が走るときにだけ筑波に行くわけなんで、準備をしながらでも、B枠の人の走りを食い入るように見るようにしてるんだけど、ピットが取れた時は、1コーナーへのアプローチはよく見えるでしょ?

ピットが取れないときは、食堂近辺とかに店開きするので、S字の2つ目から、1ヘアのアプローチくらいまではフェンス越しによく見える。

予約の枠の都合で時間が空いたときは、1ヘアのスタンドから見るので、1コーナーの立ち上がりからダンロップへのアプローチまで見えるし、最終のアプローチから全体的なライン、立ち上がりにかけてが見下ろせるじゃん。

結果的に、CXから2ヘアにかけて、が全然見られてないんだよな。速い人の裏にうまいこと付かせてもらって、その人の走りを裏から見る、てことは確かにできるし、そういうのは何度も見たよ。でも、そうやって見てる見方って、結局は自分も裏を走っているわけだから、じーーーーーっとは見てられないじゃん。むしろ「見る」というよりも、タイミングや、一連の操作の流れ、などを「感じる」といった風情なんだよな。

じゃなくて、もっとこう、ネットリと見たいわけよ。1フレーム1フレームをコマ送りで見るように、いろいろと考えながら、なにがオレの走り方と違うのか、速い人の2ヘアを見たい!N田さんがB枠を走る日を教えてもらっておいて、走りに行くんじゃなくて、見に行ってみようと思うんだけど、どこからなら見られるんだろう。今度聞いておこう。レッツ観取り稽古だ(笑)


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